更新日:2019年9月19日
市職本部闘争委員会は9月10日、市側稲垣人事室長以下との団体交渉に臨み、「2020年度要員確保に関する申し入れ」を行いました。
交渉で市職本部は、「市政改革プラン2・0」のもとでの大幅な事務事業の見直しや経営形態の変更、民営化やICTの活用といった例年と変わることのない市側の考え方に対し、「現場の工夫を含めた事務の簡素化はもはや限界」との認識を強く示すとともに、昨年6月18日に発生した大阪府北部地震時の災害対応をはじめ、業務継続計画に基づく実施体制などに新たな要員配置の検討が必要と指摘しました。
また、新たに労使合意を行った超過勤務時間数の上限設定等に対し、職場によっては恒常的に繁忙状況に置かれていること、1日単位の休暇の取得が難しいこと、超過勤務時間数の制限がいわゆるサービス残業につながる危惧などからも、各所属への適正な要員配置を強く求めました。
そのうえで、若年層新規採用者数の確保、法令等による基準配置、免許職員等の適正な要員配置、生活保護実施体制や4条任期付職員をはじめ、会計年度任用職員制度、経営形態変更の動向など、申し入れ各項目に対する市側の課題認識を質しました。
最後に、9月9日に公表された「令和2年度以降の市政改革計画について(基本的考え方)〔案〕」において、市民1万人あたりの大阪市の職員数が他都市より下回っている状況に言及。昼夜間人口比率が大幅に高く、高度な都市機能が求められる大阪市の行政需要に対して「現状の要員数では耐えられない」との認識を示したうえで、人事室としての責任ある対応を求めて第1回の交渉を終了しました。
今後は、各支部・ブロックへ早い段階で交渉委任を行いつつ、超過勤務の状況などの情報提供をはじめとする誠実な対応が現場で行われるよう、本部として全力で支援していきます。
2019年9月10日
大阪市長 松井 一郎 様
大阪市職員労働組合
執行委員長 金子 俊雄
2020年度要員確保に関する申し入れ
市行政の円滑な推進や市民サービスを担保する観点から、行政業務に見合う執行体制の確立は必須であり、業務執行体制の変更は勤務労働条件に大きくかかわるものであると認識している。
大阪市においては、「市政改革プラン2.0」により、大幅な事務事業の見直しや、経営形態の変更、民営化への流れが具体化されている。
いずれも「仕事と人」の慎重な関係整理に基づき行われるべきであり、それに見合った要員配置が必要である。また、それらは、職員の勤務労働条件に大きく影響することから、交渉事項として誠意を持って対応するよう求めるとともに、次の通り申し入れる。
記
以 上