更新日:2019年4月1日
2019年度要員交渉
継続する一律的なマイナスシーリングを厳しく批判
業務量積算などの根拠に基づく計画的な配置を求める
市職本部闘争委員会は3月26日、市側中村人事室長以下と2019年度要員問題について団体交渉を行いました。
交渉で市側は、昨年8月3日の申し入れについて「回答」を示したうえで、今後も引き続き「市政改革プラン2・0」に基づく歳出削減・職員数削減を行い、事務・技術職員の1%を見直すなどとしました。これに対し市職本部は、各所属の事業・業務の状況や再構築の必要性の有無を問うことなく、一方的にシーリングを示す手法について「問題を持つもの」と強く批判しました。
さらに、回答で示された「超過勤務の縮減」について、労使合意により上限が設定されることからも、サービス残業の防止策を講じるなど実効性のある制度となるよう求めました。若年層の新規採用者数の確保や生活保護実施体制に関わる4条任期付職員、2020年度に制度導入される会計年度任用職員、大規模災害などの諸課題についても、改めて市側認識を質しました。
また、各区役所共通の勤務労働条件にかかる課題整理や、最終年度を迎える「市政改革プラン2・0」がもたらせた職場の疲弊などを指摘。不満の残る回答ではありますが、新年度の執行体制について課題が生じた際に、支部・ブロックと所属等における交渉・協議を丁寧に行うことを前提に、2019年度の要員確保に関する交渉を終了しました。
市職本部は、引き続き組合員の適正な労働条件を確保するため、当局対応を強めるとともに、各支部支援などのとりくみを進めます。
平成31年度要員確保に関する申し入れについて(回答)
- 平成31年度の事務事業執行体制については、真に必要な市民サービスの低下を来たすことなく、また、行政責任を果たしつつ、職員の勤務労働条件を確保したうえで、業務内容・業務量に見合った体制となるよう人員マネジメントを行っていく。
なお、検証等にかかる情報提供については、地方公務員法や大阪市労使関係に関する条例の趣旨を踏まえながら丁寧に対応してまいりたい。
- 超過勤務の縮減に向けては、時間外労働の上限に関する規制の趣旨も踏まえ、業務内容・業務量に見合った体制となるよう人員マネジメントを行うとともに、安易な兼務によることなく事務処理方法の改善等による業務効率化の促進により対応していく。
- 職員の採用については、本市の職員削減の取組の進捗状況等も踏まえながら、職員の年齢構成等も考慮し、検討してまいりたい。
- 法令などにより要員の基準が定められている業務への対応については、業務実態を精査しつつ、関係所属と協議しながら、引き続き検討し対処したい。
- 免許職員等の専門職員については、業務執行に支障を来さないよう関係所属との協議内容を踏まえ、配置してまいりたい。
- 生活保護業務にかかる任期付職員制度の任用については、今年度行われた公正職務審査委員会からの指摘への対応ともあわせて、引き続き関係所属と協議しながら、検討し対処していく。
- 国からは会計年度任用職員の職は、常時勤務を要する職とは異なる職として設定することとされているところである。常時勤務を要する職については適正な要員配置に努めてまいりたい。
- 今後予想される大規模災害については、今年度発生した災害時の対応状況も踏まえて、所管局において、各所属と十分な連携を図り初動体制の確保等を含めた検討を行っているところであり、その状況については、引き続き注視してまいりたい。また、被災自治体への支援については、今後も、被災自治体からの要請のもと、関係機関とも連携し、継続的な支援が必要であると考えており、職員派遣に当たっては、関係所属と十分協議しつつ対処していく。
なお、勤務労働条件に変更が生じる場合は、交渉事項として誠意をもって対応していく。
- 「経営形態の変更」「事業の統合」等に伴う職員の身分に関する事項などの勤務労働条件については、交渉事項として各所属において適切に対応していく。