pagetop

更新日:2018年11月2日

[インタビュー]
早めの準備が豊かなセカンドライフへの近道
公的年金の不足を補うには「税適」「iDeCo」の活用がオススメ!

 公的年金は退職後の大切な収入源となりますが、公的年金だけでは不足するため、在職中からの準備が必要です。どのように準備をすれば良いのかを、市職顧問ファイナンシャルプランナーの岡崎謙二さんにお伺いしました。

「所得控除」を上手に活用しよう

Q セカンドライフに向けた上手な資産形成方法を教えてください。
 それぞれのライフスタイルにより必要な経費は変わりますが、総務省の2017年家計調査年報によると、高齢夫婦無職世帯の生活費は1カ月あたり約26.8万円かかっています。対して、収入は約22.1万円。1カ月あたり約4.7万円の不足が生じることとなります。

 公的年金だけでは生活できない状態にあって、政府は自助努力で将来への備えをする者に対して、「所得控除」という形で支援をしています。低金利の時代にあって、この「所得控除」を上手に活用することが、豊かなセカンドライフへの近道です。
Q 「控除」を活用するには具体的にどのような方法がありますか?
 まず、「個人年金保険料税制適格特約」を付けた個人年金保険があります。積立型の私的年金です。この保険に加入すると、年末調整の際に「個人年金保険料控除」を受けることができます。控除額は、所得税は年間保険料80,000円を超えた場合は一律40,000円、住民税は年間保険料56,000円を超えた場合は一律28,000円となっています。

 積み立てながら、利率の配当分も増え、かつ所得控除も受けることができる魅力的な商品です。じちろう共済では、「税制適格年金(税適)」が対象商品で、月額5,000円と10,000円の2コースがあります。
Q 他に「控除」を活用できるおすすめ商品はありますか?
 他のおすすめは、2017年から公務員も利用できるようになった「個人型確定拠出年金(iDeCo)」です。運営管理機関で専用口座を開設し、預金、年金保険、投資信託の中から選び、積み立てることができます。公務員の場合は年額144,000円が最高額となります。

 iDeCoは全額が「小規模企業共済等掛け金控除」として所得控除の対象になります。また、運用益は非課税、受け取る際も受取方により「公的年金等控除」「退職所得控除」が適用され、税負担が軽くなる場合があります。また、60歳まで引き出すことができないので、セカンドライフ資金の積み立てに適しています。

 注意点は、iDeCoは毎月の掛け金のほかに、「手数料」がかかります。手数料の額は運営管理機関によって異なりますが、年間4,000〜5,000円程度です。

「税適」をベースに余裕資金を「iDeCo」に

Q 税適とiDeCoの使い分けはどうすればいいですか?
 税制適格年金とiDeCoに満額加入すると月額22,000円(税適:10,000円、iDeCo:12,000円)です。余裕があれば両方おすすめしますが、あくまでも退職時まで引き出さないことが前提です。

 満額加入の余裕がない場合、確実に資産形成したい場合は税適を、多少のリスクは覚悟しても所得控除を享受したい人はiDeCoを選択すればよいでしょう。税適は全労済が現行1.25%で運用しているため、高い利率で確実に増え運用商品を選ぶ手間がかかりません。iDeCoで投資信託を選んだ場合は、価格変動のリスクがあり運用次第で受け取れる年金の金額が増減しますが、掛金全額が所得控除になります。まずは確実に資産形成できる税適をベースに、余裕資金をiDeCoで運用すればよいでしょう。

 公務員を取り巻く環境は大きく変化してきており、将来に向けた資産形成は大切なテーマです。少しでもお困りのことがあれば、ぜひ「市職ライフプラン相談窓口」をご活用ください。親身に相談に乗らせていただきます。
じちろう共済税制適格年金とiDeCoの比較
  じちろう共済税制適格年金 iDeCo
所得控除 個人年金保険料控除 小規模企業共済等掛け金控除
控除限度額 40,000円 144,000円
掛  金 月額5,000円または10,000円 年限度額144,000円
運  用 全労済管理で現行1.25% 定期・投資信託等で自ら管理

岡崎謙二さんプロフィル

おかざき けんじ (株)FPコンサルティング代表取締役、大阪市職顧問FP、1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP(日本FP協会認定)、宅地建物取引主任者/独立系のFPのパイオニア、家計のホームドクターとして活躍し、これまで公務員の家計相談は1,000件以上と実績豊富。地方自治体を中心とした公務員関係の各種セミナー講師、執筆など精力的に活躍中。『公務員のためのお金の貯め方・守り方』(発行・パブラボ)上梓。

お問い合わせ
じちろう共済についての詳細は、所属支部の担当者または下記までお問い合わせください。
市職共済相談ダイヤル

電話:0120-079-431
【※大阪市職の組合員専用です】
(平日のみ 9:30〜13:30/14:00〜19:00)

共済相談メールQRコード
079431@osaka-shishoku.or.jp

共済事故緊急連絡先
  • 〇じちろうマイカー共済(24時間対応)
    損害事故受付センター
    フリーダイヤル:0120-0889-24
    ロードサービス
    フリーダイヤル:0120-889-376
  • 〇火災共済の罹災報告
    こくみん共済coop住宅損害受付センター
    (24時間対応)
    フリーダイヤル:0120-131-459
  • 〇個人賠償責任に関する事故受付
    個人賠償責任共済 事故受付専用フリーダイヤル
    (24時間対応)
    フリーダイヤル:0120-552-581

    ※じちろうマイカー共済に自転車賠償責任保障特約を付帯し、その特約を利用する場合はマイカー共済事故受付センター(0120-0889-24)に連絡をお願いします。

  • みつや交流亭
  • こくみん共済<全労済>・自治労共済
  • 近畿ろうきん
  • ボランティア・市民活動情報ネット