更新日:2018年10月1日

2018年大阪市人事委員会報告及び勧告
月例給・一時金ともに引き上げを勧告
公民較差は0.11%(453円)、一時金は0.05月分を引き上げ/定年引き上げ、長時間勤務の是正などにも言及

 大阪市人事委員会は9月28日、市長と市会議長に対して2018年の「職員の給与に関する報告及び勧告」を行い、同日市労連にも「報告・勧告」についての説明を行いました。勧告内容は月例給を0・11%、一時金を0・05月分引上げるなどとするもの。

 市労連は、較差が小さく不満ではあるが、「引き上げは当然の結果として受け止める」としました。そのうえで、総合的な人事・給与制度の構築への言及とともに、定年引上げに際して生涯賃金に影響を及ぼさないよう強く求めました。市労連は今後、10月10日に開催する定期大会で方針を確立し、賃金改善を求めて2018年賃金確定期の交渉を推進していきます。

 本年4月時点の月例給の公民較差は0・11%(453円)。人事委員会は、民間との差をふまえ、初任給の給料月額を1、500円引上げるとともに、主に40歳未満の職員に対して適用される級および号給についても引き上げ改定を行うことが適当だとしました。保育士給料表についても、初任給を含む若年層を中心に引き上げるよう言及しました。

 定年の引き上げを念頭に、定年前の職員も含めた高齢層職員の給与、処遇、勤務体系等を包括的に検討していく必要や、ワーク・ライフ・バランスの実現にむけ「長時間勤務の是正」や「管理監督者による適切な勤務時間の管理」、テレワークの導入などによる「両立支援の推進」などについても言及しました。

 市労連は、人事委員会が昨年に引き続き民間給与の極端なデータを除外したことによる影響額(0・07%)を指摘。「職員の給与水準引き下げが目的だ」として、国や他都市と同様の従来の手法に改めるよう求めました。

 さらに、「号給の増設については慎重に検討」としたことに対し、勤務意欲の観点からも研究・検討ではなく、総合的な人事・給与制度の構築に向けた言及を行うよう引き続き求めました。また、定年の引き上げにかかわっては、現行の給与水準を維持することはもとより、「生涯賃金に影響を及ぼすような検討は行うべきではない」としました。長時間勤務の是正については「条例化などの具体意見が出されなかったことは残念」としました。

 最後に、2020年4月より導入される「会計年度任用職員」について、常勤職員との均等待遇を基本とした制度となるよう必要な対応を求めました。

大阪市人事委員会 報告・勧告の概要

■月例給・一時金ともに引き上げ

  • ①月例給について、公民較差(0.11%・453円)を解消するため、給料表を引き上げ
    本年4月に遡及して実施
  • ②特別給(一時金)について、0.05月分引き上げ、4.45月へ(現行4.40月)
    (平均年間給与26,886円増)

 全文は次をご参照ください。

大阪市人事委員会報告・勧告について

(市職本部調査局)

 今回の勧告・報告における課題や今後の交渉について現時点で考え方を整理します。

 まず、月例給および一時金の引き上げについては、「完全実施、本年4月遡及、年内精算」にむけとりくみます。保育士給料表についても、行政職などと同様の引き上げとされた。勧告の実施とともに、見直しを求めていきます。

 「意見」として、人事評価・相対評価制度の在り方などの検討を進めるべきとされていますが、問題点はすでに明らかとなっており、条例改正を展望しながら、市側へ検討結果の開示とともに、問題点の解消を求めていきます。

 長時間勤務の是正については、要員問題との関連も踏まえつつ、まずは不払い残業を許さない立場で、ICTなどによる勤務時間の記録と把握を求めていきます。また、定年延長に関わって、組織の活性化の観点から役職定年が有効とされています。今年度には詳細の設計に至らないと考えるものの、制度設計の際には処遇はもちろん職域を含め、現場の意見を反映していきます。加えて、「20歳代の職員が極端に少ない」との言及を活かしていくとりくみも求めらています。
 柔軟な働き方として、テレワークの導入を期待するとされています。労働時間管理や公務災害の扱いなど詰めるべき点は多いですが、組合員のニーズを踏まえつつ、議論を進めたいと考えます。

 最後に、勧告・報告では言及されませんでしたが、機関会議などで再三指摘を受けている「災害時における勤務労働条件の課題」については、本部としても課題認識しています。確定交渉期を通じて、今日的な課題として前進を図っていく決意です。