更新日:2012年4月9日

市音楽士「分限免職」 市長発言に抗議

 4月6日の読売新聞朝刊で、大阪市長は「今まで音楽をやっていた人を単純に 事務職に配置転換するのは、これからの時代、通用しない。仕事がないなら、分限(免職)だ」として、大阪市音楽団の音楽士36 人の処遇について「分限免職」を行なうことなどが報じらました。

 この発言が事実であるならば、市長は使用者としての責任を放棄したものであると言わざるをえません。私たちは、この発言についての市長の真意についての説明を求めるものであり、抗議の意志を明らかにし発言の撤回を求めます。

抗議声明

 4 月5 日、大阪市は、「既存の施策・事業の見直し・再構築、あるべき『受益と負担』の検討など改革の道筋をつけていく」として、「施策・事業の見直し(試案)~市役所のゼロベースのグレートリセット~」を発表した。その中には市民生活にかかわる様々な事務事業の見直しがふれられており、その中で、大阪市音楽団についても「行政としての役割の整理を図る」とされていた。

 しかしながら、4 月6 日の新聞記事によれば、大阪市長は、「今まで音楽をやっていた人を単純に事務職に配置転換するのは、これからの時代、通用しない。仕事がないなら、分限(免職)だ」として、大阪市音楽団の音楽士36 人の処遇について「分限免職」を行なうことなどが報じられた。

 この発言が事実であるならば、市長は、整理解雇の四要件の意義を理解していないばかりか、使用者としての責任を放棄したものであると言わざるをえない。我々は、この発言についての市長の真意についての説明を求めるものであり、断固として抗議の意志を明らかにする。

 そもそも大阪市音楽団は1923 年の発足以来、国内唯一の自治体直営の楽団として、大阪市を中心として様々な演奏活動を行ない高い評価を受けてきた。近年、児童や市民の情操を高め生涯教育の場としても注目を集める活動を行なっている。また、音楽鑑賞会や吹奏楽部の指導などを通して、児童・生徒の情操教育や市民に対する音楽文化の深化に寄与する活動を長年行ってきている。

 市長は、この歴史と文化的・教育的価値のある音楽団を見直しするにあたって、新聞記事によれば、民間企業で言うところの「整理解雇」にあたる「分限免職」を行なうとしているが、そもそも「整理解雇」については、(1)人員整理の必要性 (2)解雇回避努力義務の履行 (3)被解雇者選定の合理性 (4)手続の妥当性 の四要件を満たすことが必要である。
しかしながら、「音楽団には自立してほしい。分限(免職)になる前に自分たちでお客さんを探し、メシを食っていけばいい」などと述べたのであれば、雇用主として、「解雇回避義務の履行」を全く考慮しないものであり、使用者としての責任を放棄したものと言わざるをえない。

 何よりも、当事者である職員に対しても何らの協議、説明もなくこの様な労働者としての生存権に係わる重大事を一方的に発表することは、「手続きの妥当性」についても大いに疑義があり、断じて許されるものではない。

 行政として、音楽団のあり方を見直すというのであれば、その方針転換による行政責任と使用者責任は市長にあり、自らの責任を顧みることのない発言が事実であるならば、発言の撤回は当然であると考える。

 市長はすみやかに発言の真意について説明を行ない、我々の指摘に対して誠意を持って応えるべきである。

 以上、抗議の声明である

2012 年4 月6 日

大阪市職員労働組合
執行委員長 比嘉 一郎