更新日:2018年9月3日

東京高裁 市側控訴を棄却
組合費チェックオフ廃止通告

 東京高裁は8月30日、組合費のチェックオフ廃止通告(チェックオフ廃止事件)を不当労働行為と認定した中央労働委員会の救済命令を大阪市が取り消すよう求めていた控訴審訴訟で、大阪市の控訴を棄却しました。今年2月21日には東京地裁が「組合を弱体化させる効果を十分認識した上で廃止を通告した」「労働組合法が禁じる『支配介入』に当たる」として取消請求を棄却しました。これに対して、大阪市は地裁判決を不服として、3月6日に東京高裁に控訴していました。

 大阪市労連は同日、弁護団とともに声明を発表しました。上告等を行わないことや、労使関係条例を理由に一切の便宜供与をしないとの態度を改め、憲法や労働法を遵守すること、労働委員会命令を誠実に履行し誠実な団体交渉に入ること、速やかに正常な労使関係を確立することなどを大阪市に求めました。

 チェックオフ廃止をはじめ、職員への強制アンケート、組合事務所の退去など、橋下前市長は労働組合に対し相次いで攻撃を行ったが、市労連や関係労働組合が申し立てた全案件で大阪市の違法行為が認められています。

組合費のチェックオフ廃止通告の経緯

 組合費のチェックオフについては、2008年に大阪市会で条例が改定され、職員団体である大阪市職は廃止されたが、労組法が適用される大阪市従・大阪水労・大阪学職労・大阪学給労の4組合は継続されていました。しかし、橋下市長(当時)は就任後、労使協定によって実施されてきたチェックオフの廃止を一方的に通告しました。これに対して、2013年4月から廃止された4組合が大阪府労働委員会(以下、府労委)に不当労働行為救済申し立てを行いました。2014年4月に府労委は市側の不当労働行為を認定。廃止通告の撤回などを命令しましたが、大阪市側は中央労働委員会(以下、中労委)に再審査を申し立てました。中労委は2015年12月に廃止通告の撤回は削除するものの、市側の不当労働行為を認定したうえで、組合からチェックオフ再開の申し入れがあれば、誠実に対応すべきとしました。市側はこの命令を不服として、国を相手に取り消し訴訟を東京地裁へ提訴。本年2月21日に東京地裁が市側の請求を棄却していました。