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更新日:2006年11月25日

大阪市の今後の青少年施策について共に考えるシンポジウム

子どもたちの現状に則した対案を、あらゆるルートから訴えよう

「大阪市の今後の青少年施策について
共に考えるシンポジウム」会場風景

「大阪市の今後の青少年施策について共に考えるシンポジウム」が11月13日、市立弁天町市民学習センターで開かれました。

 大阪市は10月10日、「地対財特法期限後の関連事業の総点検調査結果に基づく事業等の見直し等について(方針案)」を発表し、青少年会館条例廃止など人権施策見直しを一方的に進めようとしています。こうした状況に対して異議を唱え、実効性ある青少年施策の実現を求める市民団体・個人と大阪市職員労働組合教育支部とが呼びかけ人となって、「大阪市の今後の青少年施策について共に考える市民の会」が結成され、この日の催しを企画しました。シンポジウムにはNPO関係者や職員ら約140人が参加しました。

 シンポジウムでは、京都精華大学人文学部教員の住友剛さんが「『市長』方針(案)の検証〜今後の大阪市の青少年施策の動向」をテーマに、「子どもたちの現状に則した対案を、あらゆるルートから訴えよう」と基調提案しました。また、臨床心理士の井上序子さんは、青少年会館でセットで行われることで効果をあげている相談事業と居場所づくり事業を継続する必要性を訴えました。

 「市民の会」では、12月中旬に市長・市会議長へ「青少年施策の充実・推進を求める署名」の提出をめざし、署名活動を展開しています。署名の主な内容は、「見直し過程の市民への十分な説明」「市民・NPO・ボランティア・職員との意見交換」「課題を抱える青少年へのサービスの維持発展」「事業の全市的展開の具体的な実施方法・内容の明示」の4点を求める要望です。

 大阪市職でも、青少年施策の充実・推進を求める立場から、積極的にとりくみを進めています。ご協力をよろしくお願いします。

青少年施策の充実・推進を求める署名にご協力を

□子どもたちの居場所を大切に
 大阪市は、10月10日、青少年会館の条例廃止をはじめとした「方針(案)」を明らかにしました。
 青少年会館は長きにわたり、そのときどきの子どもたちが抱える様々な課題に寄り添い、見守りながら、学校や地域コミュニティなどと連携して、その解決に向けた取り組みを重ねてきました。ここを巣立っていった青年からは、「ここがあったからこそ今の自分がある」という声をたくさん聞きます。
 そして今あらたに、NPOと行政との協働のもと、学校や福祉機関等と連携して不登校やひきこもる子ども、障害のある子どもなど、様々な課題を抱えた子どもへの支援に取り組んでいます。
 あらたな取り組みと同時に、今まで構築されてきた異年齢集団の中で育った子どもたちもまた、確実に育っています。学校とは違う異年齢集団の中で、悲しみや苦しみ、楽しさを共有しあい、お互いを支えあってきました。
 このように、この場所を唯一のより所にしている子どもたちがいます。

□すべての子どもたちが気軽に行ける居場所が必要です
 現在、子どもが置かれている環境はとても厳しいものがあります。いじめや学力問題、不登校やひきこもる子どもに対する解決策も見えてきません。虐待も後をたちません。
 そして、一見元気そうに見えていても、寄り添ってみると深い悩みを抱えている子どもがたくさんいます。
 このような環境の中で、子どもが安心して過ごせる場所がとても重要になってきています。子どもは安心できる環境の中で、他者とかかわりながら成長発達していきます。
 子どもの健全な成長発達に、安心できる場所は絶対に欠かすことはできません。SOSを発信し、確実に受け止めてくれる場所を今日明日にも確保することが必要になっています。

□青少年施策の充実に向けた具体案こそが必要です
 今回の「方針(案)」では、「不登校など課題を抱える青少年に対する相談や居場所づくり」「青少年体験学習」「若年層職業観育成・社会参加支援」については全市的展開に向け、その拡充を図るとされました。
 しかし、「不登校など課題を抱える青少年に対する相談や居場所づくり」ひとつを例にあげても、相談窓口の常時設置をはじめとする日常的に利用できる実施拠点の確保や、学校や福祉機関等との連携、専門的なノウハウを有するNPOとの協働など、これまで青少年会館で積み上げられてきた経験や知識の継承、臨床心理等専門職員の配置をはじめとした人的体制など、事業実施に不可欠な予算措置や、体制・環境整備にかかる具体的な取り扱いは一切示されていません。
果たして、実効性があるものか「多いに疑問である」といわざるをえません。

□子どもの声を聞いてください
 子どもも尊重されるべき人格を持つ市民です。何より重要なのは、当事者である子どもの声や意見を聞くことではないでしょうか。おとなの都合によって市政が運営されるのではなく、子どもに関することは、子どもの声や意見を大切にしながらすすめていくことこそ、まさに民主主義の実現にもつながっていくのではないでしょうか。
 今回の「方針(案)」によって、おとなと子どもの信頼関係が崩れかけようとしています。信頼関係を再構築する上でも、市民である子どもの意見を聞くことが何よりも必要です。

□どうぞ署名にご協力をお願いいたします
 私たち「市民の会」は、以上のことをふまえ青少年施策の充実・推進を求める要望書を提出します。そのためには、ひとりでも多くの方の声を集めていきたいと考えています。何とぞご賛同いただきますようよろしくお願い申し上げます。

□呼びかけ人
大阪市の今後の青少年施策について共に考える市民の会 ( 呼びかけ人一同 )
天野忠雄 石田易司(桃山学院大学教授)
石原忠一(社団法人子ども情報研究センター理事長)
井上寿美(大学非常勤講師)
上杉孝實(京都大学名誉教授)
榎雄喜
大森順子(NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ・関西理事)
奥村仁美(NPO法人SAKAI子育てトライアングル代表理事)
河内崇典(NPO法人み・らいず代表)
金香百合(ホリスティック教育実践研究所所長)
国松祐子(社団法人子ども情報研究センター事務局長)
住友剛(京都精華大学人文学部教員)
田中俊英(NPO法人淡路プラッツ代表)
田中文子(社団法人子ども情報研究センター所長)
蔦田夏(NPO法人ストレスカウンセリング・センター事務局長)
畑康裕(NPO法人教育支援協会理事)
堀井二実(園田学園女子大学短期大学部講師)
堀正嗣(熊本学園大学教員)
森実(大阪教育大学教職教育研究開発センター)
宮川要二(人権NPO法人ダッシュ)
山下裕子(チャイルドラインOSAKA)
山中多美男(社会福祉法人ノーマライゼーション協会理事長)
生駒荘太郎(大阪市職員労働組合教育支部支部長)

以   上

青少年施策の充実・推進を求める署名(PDF)